ファタモルガーナの館 感想

ライトなゲームの次はヘビーなゲームをと探していたら、Amazonさんにおすすめされました『その館に住む者は――必ず不幸になる――悲劇と絶望の西洋浪漫サスペンスホラーノベル「ファタモルガーナの館」』。絵の雰囲気を見るからに、すごいクセがありそう!これは気になる!ということでSWITCH版をプレイしてみました。

それにしても私のゲーム歴が短すぎるためなのかパッケージの裏を見たりあらすじを読んでもゲームの内容が全く想像つかない。Amazonレビューを読んでも外伝と現代編は好みが分かれるのかな、ってくらい。がっつりホラーだったら怖いなぁとか心配してました。

本編あらすじ→「あなた」は誰、の前にこの絵誰?

外伝あらすじ→この絵誰?何の話?

現代編→絵!?????

プレイしてみた結果、乙女ゲームと一般ゲームの間なのか?視点がいろいろ変わる愛憎劇のノベルゲームでした。恋愛が題材という観点では乙女ゲームなような、主人公がよくわからないという観点からは乙女ゲームとは違うような。でも面白かったです。マンガで読むとしたらこのテイストの絵は苦手な方なので絵は心配だったのですが、プレイしてみると本当に世界観と合ってたのでアリでした!BGMも没入感を盛り上げてくれて私は好きです。

では以下ネタバレなしのつもりでレビューを書いていますが、1mm知りたくない方はブラウザバックお願いします。

本編

長かった!!!楽しかったけど気持ちいいぐらいヘトヘトです。そして濃い!

いつもは共通ルート6時間、個別ルート4時間みたいな乙女ゲームに慣れている私からすると、「そろそろ真相ルートのお時間かな?」からの「え、まだ続きあるの?」を何回かやりました。このゲーム、せっかく夜更かしをしても真相が開かないんですよ!(´;ω;`)でも途中から真相が気になって気になって仕方なかったので、プレイ中は毎日寝不足でした。各キャラクターに降りかかる悲劇が辛くて、毎晩ずっしりとした気持ちでした。でもどうにか救われて欲しくて、その意味でも常に続きが見たくて仕方なかったです。

ミステリー要素も楽しめました。そして伏線はだいたい回収されていたと思います。あとで答え合わせをするためにバックログのスクショはたくさん撮っていたつもりだったのですが、なんせボリュームがすごくて、結局何がどう回収されていたか途中からわからなくなりました(アホ)。もっとたくさんスクショ撮っておけば良かったです。とても作り込まれているので、いちいちこれは何かの意味があるんだろうか?と疑いながらプレイしていましたがそれが楽しい。主人公よなぜその選択肢を~とかシナリオの粗が~とかを気にせずにプレイできるゲームはやっぱり気持ちいいです。

ほぼ一本道でしたが予想通りクセはめっちゃあるゲームでした。でもそれが良い!!そして最後にそういう意味か、と。

あと夜にプレイすることが多いのでホラー要素を心配していましたが、それほどでもなかったです。寝るときに瞼の裏にこんな絵が浮かんだら嫌だなと思う挿絵が全く無いというと嘘になりますが、そこまで気になりませんでした。驚かされるという点では、SWITCHコントローラーの振動は激しすぎたので途中で設定から切りました。

外伝

さて、外伝をクリアしないと現代編が開かない仕様なのですが、現代編に進めたくてひたすら早送りして飛ばしました。本編を終えた直後の心境としては、どうしてもサイドストーリーよりも本編の話の続きの方が気になって。

ボイスありだったらオート状態でアニメとして流せたんですけど、そこは残念。

また時間があるときにゆっくりプレイしようかなと思います。本当にとんでもないボリュームです。

現代編

現代編のみフルボイスなので本編を終えてから初めてお声を聴くことになり「え、このキャラそんなにかわいい声だったの?」という戸惑いはありました。それ以上に設定が本編からは飛びすぎて(何せ急に現代なので)最初はパロディかなぐらいの気持ちで入りました。テイストが本編からガラッと変わりましたし。でも気づいたら慣れていました。

そして、良い話でした。

本編とは違った意味で泣けました。じんわりと温かい気持ちの涙です。ボリュームが多くて本編から長い道のりでしたが、ここまでプレイして報われたなぁというスッキリとした気持ちで終えることができました。※終わった感出してますがまだショートストーリーもあります。

総じて、悲劇三昧な上に真相が難解なゲームでしたが、やりごたえがあってプレイしてみて良かったです。次のゲームもAmazonのおすすめ商品をアテにしようかな。

以上